NEWSニュース

トピックス 2024年03月29日

SHIP1周年イベント開催報告

SHIPは3/9で1周年を迎えました。
立ち上がりで精一杯だったSHIPは、本当に多くの会員の皆さまに支えられ共に成長を遂げた、そんな一年でした。
3/18(月)に1周年イベントを行いました。その様子をご報告いたします。


【SHIPとは】
SHIZUOKA INNOVATION PLATFORM(通称:SHIP)は県内のデジタル化やイノベーションの創出を目的として設置された県営の交流の「場」です。
ICT(情報通信技術)やデジタル技術の知識を習得したり、組織を越えた協業・共同研究、新規事業のきっかけとなる交流を支援します。
専門相談員が常駐し、スタートアップをはじめとした、挑戦する皆様の様々な困りごとに対応します。

■SHIPの機能
・相談対応:
豊富な経験を持つスタッフが、スタートアップ、事業運営、DX等の相談に幅広く対応いたします。
SHIPの総力を挙げて会員の皆様のチャレンジを応援します!
・マッチング支援:
ICT活用/ DX/新規事業創造等を主なテーマとし、会員同士をお繋ぎします。
SHIPでの出会いをきっかけに発足したプロジェクトも数多く生まれています!
・イベント開催:
IT/DX/スタートアップ等のテーマで、日々様々なイベントが開催されています。
会員の皆様の持ち込み企画も可能ですので、お気軽にご相談ください!
・オープンスペース・ミーティングルーム利用:
交流・学びの場としてオープンスペースやミーティングルームが無料でご利用いただけます。
コミュニティマネージャーが交流の仲介をしますので、ぜひお名刺をもってお立ち寄りください。


【1周年イベント開催報告】
1周年イベントは、日頃SHIPを支えていただいている会員の皆さまへSHIPの成長の軌跡をご報告するとともに、
会員の皆さまとの次なる挑戦を目指し、SHIPが交流・学習の場から共創と挑戦のコミュニティへと進化することを目的に開催いたしました。
【コンテンツ】
・静岡県産業イノベーション推進課挨拶
・SHIP実績紹介
・SHIPアワード2023
・表彰式
・交流会(現地のみ)

当日は現地参加30名、オンライン参加73名と多くの方にご参加いただきました。


【静岡県産業イノベーション推進課挨拶】
静岡県産業イノベーション推進課 山家課長から下記のコメントがありました。
・リアルに集い交流できる空間を作ることでイノベーションに繋げることが運営目的の一つ。
まさにこの一年で交流の場ができ、コミュニティが生まれ、新たなビジネスやまちづくりや地域課題解決につながるようなコミュニティが生まれた。
・持続可能なまちづくりに必要なこととして、行きついたのは”人と人との繋がり、地域の人との繋がり”だった。
地域を好きになり、住み続けたいと思ってもらうことで能動的な活動に繋がる。その動きが持続可能なまちづくりとなる。
・地方創生の根っこは人と人との繋がり。そういった意味でSHIPを多くの人とのつながりが生まれる拠点にしたい。
・1年目の良い流れを止めることなくさらに発展できるよう県としてもサポートしていきたい。
皆様に改めて感謝を申し上げるとともにこれからもご支援とご協力をお願いしたい。


【1年間の実績】
会員数も1,757名に達し、来場者数も累計7,510人と、この1年で多くの方にご利用いただきました(3/12時点)。
1月に実施した会員向けアンケートによると、約6割の方が会員の皆さまの口コミによってSHIPを訪れていました。

また、同様のアンケートにて約8割の方からSHIPを利用したことで交流や学習の促進に何らかの影響
・変化があったとの回答をいただきました。

SHIPで出会った会員同士による地域活性化のプロジェクトも多数発足し、地元のメディアにも取り上げられました。
ご自身のビジネスを共に進める仲間が見つかった、案件獲得に繋がったといったお声もいただくことができました。


SHIPが普段どんな様子で利用されているのかについてもご紹介いたしました。
この1年、会員自身が企画・運営するイベントやSHIPが企画・運営するイベントを様々なテーマで実施しました。
イベント後は参加者同士の自然な交流が生まれていました。
(過去のイベントはこちら:https://ship-shizuoka.jp/news/


オープンスペースでは、日々訪れた会員同士が近況を報告し合ったり、面白い技術や商品を紹介し合ったり、
悩みを相談し合ったりする光景が見られました。

 


【SHIPアワード2023】


この1年で成長・活躍した会員の皆さまの功績を讃えるとともに、会員の皆さまの新たな挑戦を後押ししたい、
という思いからSHIPアワード2023を実施しました。
登壇者は計13名。1月末に実施したアンケートで「1周年イベントで紹介したいエピソードがある」と
回答いただいたSHIP会員の皆さまを中心に募りました。
アワードは下記の5種類で、「目からウロコ!斬新な取り組みだったで賞」、「多くの人を巻き込んだで賞」。
「ナイストライ オーディエンス賞」の3種類は当日のイベント参加者からの投票で選出されました。

・【大賞】ナイストライ (オーディエンス)賞:成果に関わらず勇気ある挑戦だった取り組みにオーディエンスから贈る賞
・ナイストライ(コミュニティマネージャー)賞:成果に関わらず勇気ある挑戦だった取り組みにコミュニティマネージャーから贈る賞
・目からウロコ!斬新な取り組みだったで賞:斬新な/ユニークな取り組みに贈る賞
・多くの人を巻き込んだで賞:多くの年代、業種、地域を巻き込んだ取り組みに贈る賞
・ピタリ賞 会員番号下4桁が0223(富士山)だったで賞:今年のラッキー賞


【大賞】ナイストライ(オーディエンス)賞

見事、大賞の「ナイストライ(オーディエンス)賞」に選ばれたのは、理工科大学3年生の山中碧音さん。
手軽に動画マニュアルを作成する新規WEBサービス事業(ビデオdeマニュアル)の開発奮闘記と起業に向けた決意について発表がありました。
中小製造業では機械の使い方のマニュアルなどが紙でまとめられていることが多いことから、簡単に制作できる動画タイプのマニュアルを考案。
WEB上で閲覧することで低コストに抑えたマニュアルの作成・管理を実現しました。
この「ビデオdeマニュアル」を軸に起業に向けて準備中とのことです。

「来年度は山中社長と呼ばれるように頑張ります!」と意気込んだ山中さん。
山中さんはLtG(地方からビジネスを創出するスタートアップスタジオ、運営:加和太建設株式会社)の主催する
ASHIGARU PITCH(アーカイブリンク)でも最優秀賞を獲得し、今後のさらなる活躍が期待されます。
当日の参加者からも「まさにナイストライ!」「学生なのに圧倒されました」と応援のコメントが寄せられました。


ナイストライ(コミュニティマネージャー)賞

「ナイストライ(コミュニティマネージャー)賞」を受賞したのは、静岡経済研究所(SERI)の清亮介さん。
研究所における生成AI(ChatGPT)活用に向けた​取組みについて発表しました。
SHIPで2022年度から行っているデジタル・イノベーション人材育成プログラムの受講をきっかけに生成AIについて学びはじめ、
その後はSHIPで開催された生成AI関連のセミナーに積極的に参加。2023年内には研究所の生成AIガイドラインの作成を担当しました。
また、研究所内での生成AI利用率を確認し、より現状に即した生成AIの理解と普及を行うため、全職員向けのアンケートを実施。
その結果を受け、生成AI勉強会を企画し講師を務める予定であるとの紹介がありました。

生成AIの理解という与えられたミッションの本質を捉え当初のガイドライン作成にとどまらなかった点に
コミュニティマネージャーからナイストライ賞を贈らせていただきました。
参加者からも「ガイドライン策定まで達成したことはすごい!」「組織を動かすことはなかなかできない、ナイストライ!」
などのコメントが寄せられました。


目からウロコ!斬新な取り組みで賞

「目からウロコ!斬新な取り組みだったで賞」を受賞したのは、静岡県立大学副学長の酒井敏さん。
「AI 時代に、ピザを焼こう」というタイトルで、県立大学内でのピザ用石窯の制作について発表しました。
「火」は消化機能のアウトソーシングであり、結果脳を肥大化させた。今度は「AI」を使って脳のアウトソーシングを図る時代が来た。
ピザ窯の制作は、そんな人間の進化の原点である「火」を​眺めながら、AI時代を考えるというコンセプトの元行っている取り組みと紹介。
しかし、それは建前上の理由で、実際は職員が元気よく働ける環境を構内につくるため、怒られるかもしれないが
必要だと思うならやってしまえ!と始めた取り組みと明かし、会場を沸かせました。

受賞時のコメントでは、エフェクチュエーション*の”許容可能な損失”を例に、
「最近は怒られることを恐れて挑戦する人が少なくなった。怒られて済む程度ならやってみればいい!」と熱い思いを伝えました。
*エフェクチュエーション:エフェクチュエーションは、サラス・D・サラスヴァシー教授によって提唱された経営学の概念であり、
起業家が不確実性の高い状況下でどのように意思決定を行い、機会を創出していくかを説明する理論。


多くの人を巻き込んだで賞

「多くの人を巻き込んだで賞」を受賞したのは、日映株式会社の森岡加理武さん。
「映像クリエイティブチャレンジ2023 @静岡東宝会館​」と題し、かつて「映画の街」と呼ばれていた七間町の商店街を、
「映像・エンタメの街」として盛り上げていくために行った取り組みを紹介しました。
SHIPで出会った県内企業のITエンジニアや、アニメクリエイターらとともに、生成AIや360度視点映像の最先端技術を使って、
動画制作のコンテストを七間町の東宝会館で開催。映画館で映画以外のコンテンツを流すことへ挑戦し、
映画館の新たな活用方法の道が開けたと取り組みの成果を語りました。
コンテストには80作品以上の応募があり、コンテスト当日には商店街理事長、校長先生、行政関係者、映画関係者、
メディア関係者らを含めた90名以上が参加し想定以上に注目が集まったと、多くの人を巻き込んだ取り組みであったことを紹介しました。

映像クリエイティブチャレンジ2023の取り組みについて既に把握していた参加者もおり、来年の開催に向けた期待のコメントが寄せられました。


受賞者に限らず、皆さまとてもユニークで素晴らしい取り組みでした。
勇気ある挑戦に対して登壇者全員に拍手を贈りたいと想います。
今回登壇されなかった皆さまも、来年のアワードを目指して、ぜひ新たな挑戦に一歩踏み出してみてください!
※受賞者、ピッチ登壇者の登壇資料をSHIP館内で掲載しております。ぜひご覧ください。応援コメントもお待ちしています!


【2年目に向けて】

2年目となる2024年度は、現在の「交流、学習のコミュニティ」から「共創と挑戦のコミュニティ」への進化を目指します。
また、利便性向上や新規利用者の拡大のため、2024年4月からは営業時間を正午~20時に変更し、
これまで以上に皆さまの新たな挑戦を応援できる環境づくりを行ってまいります。

1人では挑戦しづらいことも、ここでなら始められるかもしれません。
SHIPで新しいことを始めてみませんか?
何に繋がるか分からないという挑戦も大歓迎です。一緒に悩み、無我夢中で挑戦する2024年にしましょう!
2年目のSHIPでも皆さまをお待ちしております!!