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スタートアップとの協働でDXへ——サーラフィナンシャルサービスが挑む変革と意識改革
______________________________________________静岡県が運営するイノベーション拠点「SHIP」では、地域における起業支援や新規事業開発、DX支援、デジタル人材やイノベーション人材の育成を目的とした多様な支援を行っています。本シリーズでは、SHIPを活用し成長・発展を遂げた起業家や企業、プロジェクトの事例を通じて、SHIPが果たす役割と効果をご紹介いたします。皆さまの今後のSHIP活用のヒントになれば幸いです。ぜひご覧ください。______________________________________________

都市ガス・LPガス事業を母体とし、48社からなるサーラグループ(2026年3月時点)の中で金融事業を担うサーラフィナンシャルサービス株式会社。長年の課題に直面してきた同社が、どのように変化を遂げたのか——。保険代理店業務における「アナログでマンパワーに頼った運用」を解決し、次世代のサービスモデルを構築する糸口を探るべく、SHIPの伴走支援を受け、スタートアップに向けた「リバースピッチ&アンサーピッチ(※企業側が課題を発表し、スタートアップが解決策を提案する企画)」に登壇。ニッチな課題を言語化し、社外の技術や知見を取り入れることで、社内の意識や価値観にどのような変化が生まれたのでしょうか。
今回は、同社取締役 営業企画部長の大林洋隆さん、総合企画部の小池洋大さん、営業企画部の梅村隆章さんの3名と、伴走したSHIP相談員の中島健太さん、SHIPコミュニティマネージャーの五十嵐太郎さんにお話を伺いました。
グループ内完結からの脱却と、見えてきた「アナログ業務」の壁

大林さん
弊社はサーラコーポレーションを持株会社とする地域コングロマリット企業グループ内で、金融系の事業を行っている会社です。主に損害保険と生命保険の代理店事業をメインとしており、そのほかにもグループ会社向けのファイナンス事業や、サーラカードと呼ばれるクレジットカードの販売などを行っています。
我々が抱えていた大きな課題は、主力である保険事業において自動化が進んでおらず、マンパワーで業務を行ってしまっていたことです。乗合代理店としてさまざまな保険会社とお付き合いがあるため、特定の会社のシステムだけに特化することができず、自前で作ったシステムを中心に運用していました。
2020年代以降、インターネットでの保険申し込みが普及する中で、我々はまだ紙の運用が主流でした。対面でのサポートという強みは活かしつつも、「お客様になるべく負荷を与えない仕組みづくり」が急務となっており、ふと周りを見渡すと、デジタル化においてだいぶ遅れているという実感がありました。
TECH BEATでの出会いが生んだ「リバースピッチ」への挑戦

中島相談員
2024年のTECH BEATでSHIPがブース出展していた際、親会社であるサーラコーポレーションの「浜松共創推進室」に所属する社員さんが立ち寄ってくださったのが最初のきっかけです。グループ全体で前向きな取り組みを進めようとされているというお話を伺い、後日、豊橋のemCAMPUSへ伺いました。
そこで約2時間ほど深くお話しする中で、SHIPとしてお力になれることはないかと探り、「リバースピッチ&アンサーピッチ」のテーマとして参加していただけないかとお声がけさせていただきました。
大林さん
浜松共創推進室から紹介を受け、最初は、ここまで本格的な取り組みになるとは想像していませんでした。しかし、結果的に多くの方と知り合いになり、非常に親身に伴走していただいたことで、今では「参加して本当に良かった」と心から思っています。
ぼんやりとした課題を言語化する——SHIPの徹底した伴走支援

小池さん
我々自身、社内の課題についてはなんとなく認識してはいたものの、それを具体的に言語化、課題化し、ピッチ用の資料に落とし込むことがなかなかできませんでした。悩んでいた際、SHIPの方々から的確なアドバイスやヒントをいただけたのが非常にありがたかったです。
大林さん
当日までのスケジュールを細かく引き、進捗を丁寧に管理・フォローアップしていただいたり、「こういうまとめ方がいいですよ」と資料の作り込みまでアドバイスをいただきました。事務所が浜松と豊橋で離れている中で、週2回の打ち合わせを設定していただき、まさにペースメーカーのように我々を導いてくれました。
中島相談員
課題というものは、当事者にとっては体感的にわかっていても、第三者には伝わりにくい表面的な会話になりがちです。核がどこにあるかを深掘りし、それをスライドの「ストーリーライン」としてどう見せるかという型作りをサポートさせていただきました。
また、サーラさんの課題感は非常にニッチな部分が多かったため、特殊な技術を持つスタートアップのエンジニアの方々に「ずれた提案」にならないよう、両者の間のコミュニケーションをどう上手く繋ぐかという点も強く意識していました。
スタートアップの熱量に触れ、社内に芽生えた「意識改革」
大林さん
我々は仕事柄、サーラグループ内の人間と話すことが多く、困った時も「グループの中で完結しよう」という傾向が少し強かったんです。しかし今回、少し外に目を向けることで、我々のアナログな課題に対して、さまざまなことを教えてくれる人や、新しい視点で提案してくれるスタートアップの方々がいることに気づけました。頭ではわかっていても行動に移せていなかったオープンイノベーションの感覚を、肌で掴めたことが非常に大きいと感じています。
小池さん
スタートアップの方々のスピード感や姿勢がすごく良いなと感じました。グループ会社という性質上、新しいことをどんどん始める姿勢が社内に不足しがちでしたが、我々にはない発想を取り入れていこうという意識が生まれたのも大きな収穫でした。

梅村さん
私は元々システム系に興味があり、ITに触れる機会も多かったのですが、スタートアップの方々と話す中で、ITへの関心と知識を業務改善に応用できると実感しました。今まで「やらなきゃいけないから」とただこなしていた単純な入力作業なども、自分たちの力で何か改善できれば、改善で創出したリソースを付加価値業務に回せるという意識が芽生えてきています。
課題が曖昧な段階でも、まず外部に相談する
大林さん
SHIPの敷居は決して高くありません。気軽に話をしてもらうことで、いろんな解決策が見つかる場所だと思います。自分たちの課題がぼんやりしている状態でも、対話を通じて「自分たちのリソースを活かして何ができるか」を引き出してくれます。
小池さん
どうしたらいいか言語化できていない状態でも、相談することで具体的な課題が見え、今後どうしていけばいいのかが非常に分かりやすくなりました。ぜひ気軽に相談してみてほしいです。
中島相談員
企業の活動は「自分たちだけで何とかする」という発想になりがちですが、今の時代、その必要はありません。特定のニッチな領域で「ここだけなら絶対に負けない」という強みを持ったスタートアップが数多く存在します。自社ですべてを抱え込むのではなく、そうした外部のパートナーやSHIPのような支援拠点をうまく「活用する」という発想を持っていただくことで、事業活動はより効率的になり、成果も出やすくなるはずです。
コミュマネ五十嵐
県内企業の皆様の課題感や新しいチャレンジに対して、我々がお力添えできることが、イノベーションのひとつのきっかけになれば嬉しいです。サーラフィナンシャルサービス様のように、社内の仕組みづくりやDX化に悩まれている方がいらっしゃれば、ぜひ一度SHIPへお越しいただきたいと思います。
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